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  ホーム i*tem i*tem通信 静岡県周智郡森町立三倉(みくら)小学校 〜子どもたちの学ぶ力を育む「はげみ学習」〜

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item通信



静岡県周智郡森町立三倉(みくら)小学校

森町立三倉小学校「はげみ学習」資料PDF
森町立三倉小学校
「はげみ学習」資料PDF




静岡県周智郡森町立三倉(みくら)小学校






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全国各地の学校でさまざまにご活用いただいている「アイテム」算数。今回は、森町立三倉小学校の取り組みをご紹介します。全校児童十六名の三倉小学校では、学年の垣根を飛び越え、学校全体が一丸となっていろいろな取り組みを行っています。その活動の一つに、「はげみ学習」があります。はげみ学習におけるアイテム活用の様子を、花嶋芳久校長、平尾和美教頭、山口教子研修主任にうかがってきました。静岡県周智郡森町立三倉小学校 〜子どもたちの学ぶ力を育む「はげみ学習」〜。はげみ学習とは、どんな取り組みなのですか。
 

平尾教頭  隔週水曜日の1時間目、全校児童と全員の先生が学校図書館に集まり、はげみ学習が始まります。たてわり班で一つのテーブルを囲み、百ます計算からスタート。終わった子からアイテムに取り組みます。先生方は机間を回り、質問に答えたり、解き方のヒントを出したりしながら学習を助けます。問題が解けたら学習ボランティアさんに丸付けをしていただきます。はげみ学習は、一人ひとりがそれぞれの問題と向き合い、自分で算数の学習を進める時間なのです。

山口主任  はげみ学習を通して子どもたちの基礎学力は付いてきています。わからないことがそのままにならないので、学習事項の定着と、算数への意欲の向上につながっています。子どもたちも、はげみ学習の時間は他の子と競う時間ではないことを知っています。そのため、他の子の進度を気にすることなく、自分の課題に一生懸命取り組んでいます。

はげみ学習で、アイテムを導入したきっかけを教えてください。
 

平尾教頭  はげみ学習の歴史は十五年以上前にさかのぼります。基礎・基本の定着をはかるため、子どもたちが自分で学習を進められる仕組みを作ったのが始まりです。当初、はげみ学習では算数のプリントに取り組んでいました。しかし、学習指導要領の改訂に伴い、学習に使えないプリントが出てきたのです。
 新たに使える教材を検討していたとき、アイテム算数を見つけました。問題の解説が付いている点と、子どもたちが自分の力に合わせて取り組む問題を選ぶことができる点が、はげみ学習のねらいに合っていると感じたため、アイテムを導入しました。

アイテムは、具体的にはどのようにお使いになっているのでしょうか。
 

山口主任   はげみ学習では、授業で習った事柄をアイテムで復習しています。アイテムは、授業中に演習問題として利用したり、自習の時間や授業中の隙間時間に使ったりと、いろいろな場で適宜活用できるので助かっています。はげみ学習の最初に行う計算にじっくりと取り組む子は、アイテムは「練習しよう」や「習得」のページを中心に進めることになります。反対に、計算問題が早く終わってしまう子は、「探求」のページまでどんどん取り組んでいます。アイテムには、いろいろなレベルの問題が収録されており、子どもたちそれぞれが自分に合った問題を選んで取り組んでいます。


活用、探求の問題にはどのように取り組んでいるのでしょうか。
 

花嶋校長  特に低学年のアイテムには、テープ図や表など、視覚的に考えを助ける道具が多く使われていて良いですね。低学年の子と一緒に問題を考えるときには、テープ図に数値を書き込ませたり、イラストを使って考えたり、ビジュアルなヒントを多く使って考えています。文章を読んだだけでは、問題文で表されている状況を想像できない場合が多くありますから、問題を視覚化してイメージでとらえることは大切だと考えます。全ての問題に視覚的なヒントが付いていればもっといいのになあと思うくらいです。

平尾教頭  イメージの大切さは低学年だけではなく、他の学年にも通じています。今日、3年生の「長さ」の単元で、「一歩の長さが50センチの人が百歩歩きます。何m歩けますか。」という探求問題がありました。この問題を解いていた子は、最初は「一歩の長さである50センチ×歩数=進んだ距離」だということがイメージできず、なかなか考えが進まない様子でした。しかし、先生と一緒にもう一度問題を読み、「一歩の長さが50センチの人が百歩歩くとは、50センチを百回繰り返すということだ。」ということに気がつくと、「ああ!なんだ〜」と得心したようでした。

 読んだだけでは歯が立たないように思える問題も、丁寧に問題を読みなおし、落ち着いて考え直すとぱっと、イメージが浮かぶことがあるのですね。

 

はげみ学習を見学して 〜取材後記として〜

 まず驚いたのは、多くの児童がアイテムの探求問題まで挑戦していたことです。複雑な図形の面積を求める問題に取り組んでいた6年生は、傍らに置いた計算用紙に一生懸命考えたことを書き写していました。また、公倍数の問題に挑戦していた5年生は、アイテムにたくさんの計算式を書き込み、解答にたどり着こうと頑張っていました。一見難しそうな問題でも、簡単にはあきらめません。落ち着いて問題を読み、じっくりと考えれば、考え方の手掛かりが見つかることを実感しているようでした。手ごわそうな問題でも、とにかく手を動かして、頭の中に浮かんだことをどんどん紙の上に表していく力が身についていることが分かりました。

  はげみ学習に参加し始めて日の浅い1年生たちにも、自分で問題を読み、考えるという姿勢が見られます。はげみ学習の時間をいっぱいに使って、それぞれの課題に挑戦していました。問題が解けたら学習ボランティアさんに見てもらい、次の問題に取り組むというサイクルが身についています。先生に質問しやすい環境が整っており、かつ問題が解けるとすぐに丸付けをしてもらえることで、子どもたちのモチベーションが向上し、テンポの良い学習が実現できていました。今解いたばかりの問題に、すぐに丸をもらって嬉しそうに帰っていく子の表情が印象的でした。

 子どもたちの学ぶ姿勢を見ていると、「自分に合った問題を見つけ、自主的に学習を進める力」、そして、「難しい問題にぶつかっても、あきらめずに考えようとする力」がついていることがうかがえます。はげみ学習からたくさんの元気をいただき、取材を終えました。